・・・・・・そうだったの?
母ちゃんが愛しい。
車で15分ほど走ると母ちゃんが入所している施設がある。
母ちゃんは痩せた。
体力がない。
食事のためホールの所定の位置に座り、配膳が始まるのを待っている。
私が行くと「部屋に帰ろう、帰ろう」「食べたない、寝たい」と言う。
食欲もないし体力もない。
でも座るのもリハビリ、食べなくなれば死ぬ。
私は母ちゃんをなだめる。
家の修繕の話をしたり、近所で起こった話をしたり、家族の写真を見せたりして時間をかせぐ。
この施設はレクレーションが足りない。
車椅子に乗せっぱなしだ。
・・・ で、私なりのレクレーションを考え、準備した。
編み物だ。
これはたわしとして使える。
母ちゃんが元気な頃、作っていた。
こんな可愛いのもある。
右手は動くから私が手伝えばできるだろう。
折り紙を使ってのはり絵作成の物品も準備した。
私の心の中では遺品になるかもしれないって思った。😢
「母ちゃん、編み物する?」「貼絵する?」「どっちする?」
私は聞いた。
え!?・・・