メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

ゴメンね、母ちゃん、葬儀の段取りしてます。

母ちゃんが度々、熱をだすようになった。

 

原因は膀胱炎、胆嚢炎、誤嚥性肺炎だとか施設の医師は

はっきりしない。

 

病院と違い、画像検査で詳しく調べることはできない。

私も精密検査を望まない。

老衰だ。

 

ただ、痩せていく様子を見ているのがつらい。

ショートカットの下に、骨の浮き上がった小さい顔がある。

頭の座らない赤ちゃんのように首が妙に傾いている。

 

話しかけると私を見るが、無気力の目をしている。

 

「痛い所ある?」

「・・背中・・」

「どっち?」

「・・左・・」

 

手のひらを背中に差し込み撫でる。

肉の落ちた体はペタンとしている。

背骨の形が直に分かるほど飛び出しているのに驚く。

 

自力で動く体力も気力もないから、きっと腰も肩も

膝も肘も背中も痛いだろう。

施設の配慮でエアーマットをひいていただいている。

床ずれできたらヤバイ。

 

家の出来事を喋るが返事をしない。

 

そのうち、穏やかの表情で眠り始めた。

ーーー

 

私は葬儀の采配をしたことがない。

 

村のお葬式の手伝いには行ったことがあるが、おばちゃん達

の言われたことをするだけだ。

断片的には、聞いたり見たりしているが、葬式の始まりから

終わりまでの一連の流れは知らない。

誰がどんな事をしているのか分からない。

 

10年前に父ちゃんが死んだ時、ただ慌ただしく、人に指示された

通りにしていただけで、記憶さえおぼろだ。

 

当時、家には海でひらった子犬を飼っていた。

ポチと名ずけ可愛がっていた。

ポチは他人にはなつかない犬だった。

私が仕事から帰ると手足をばたつかせ舐めまわして

喜ぶ姿を見ると愛おしかった。

外飼いだったが夜は私の寝室で寝ていた。

葬式の間は吠えるので納屋の外の柱に縛っていた。

 

家族が父ちゃんの側に付き添っている夜、私は

ポチを車に乗せ山に行き散歩させ、泣いた。

悲しくいのではなく、父ちゃんの葬式を無事に終わらせる

ことへの重圧が怖くて泣いていた。

 

村の親戚が「心配いらん、みんなが手伝うんや」と

言ってくれて、また泣いた。

 

母ちゃんの葬式はしっかりとり行いたい。

母ちゃんに心配かけないよう、そして私が村で生きるため      葬式は正確にプロデュースしたい。

 

それで最近、区長宅にお邪魔し葬儀の流れを勉強している。

区長は自宅で2月にあった葬儀の見積書まで用意してくれた。

先日は姉たちと段取りを話あった。

夜はネットで葬儀について調べた。

 

そして昨日、脚本をパソコンで作った。

表にすると確認しなければならないことが浮き上がってきた。

 

①死人がだぶると町の葬儀場を借りれないケースがある。

その場合は別の町の葬儀場を探さないといけないがどこにする?

 

②僧侶は奇数で呼ばないといけないらしい。

誰を読んで、お布施っていくら?、いつお支払する?

 

③家族、手伝い、親戚の食事は誰が作る?

何食分、どの量を用意すればいい?

(風習で村の女衆が台所管理するのだけど、それは迷惑かかる

から止めて、家族が食べる分くらいなら、家族でつくろうって

ことで姉たちと話したけど、買い出し、料理はたして自分たちだけで実行できる?)

 

④お通夜の時、送迎バスは依頼する?

みんな自家用車あるんだけど。

 

⑤火葬している間に待っている親戚、知人にお出しする

メニューを決めること。

業者に頼むとおにぎり2個で540円もする。

30人分の食事だけど一人2個で足りるかな。

どんな大きさのおにぎりか事前に調査しとかないと

 

⑥香典を管理する受付係はたぶん村の親類になるけど

パソコン使えるかな

(村の人には香典いただいても、お返しはしなくてもいいとの

決まりがあり、受付は村の人を知っている人物でないと

いけないから)

 

等々。

 

田舎の葬式って呼ぶの呼ばないの、あんな事してた、こんなんだったとか必ず村人は噂話して、面倒。