メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

老衰はスーと死ぬ、けど母ちゃん大騒ぎすると思う

愛犬大ちゃん、愛らしい顔立ち。

一日中、私につきまとっている。

過敏なので音が聞こえると玄関に吠えに行く。

近くに家がないので

近所迷惑にはならない。

 

もし、大ちゃんが人間と同じ声帯があれば。

話ができれば、かなりお喋りだと思う。

「ブラッシングざつ」

「うつわ、ちゃんとあらえよ」

「おもちゃ、ちゃんとあらえよ」

「たまにはにくくわせろ」

「さんぽはいちじかんさせろ」

「おもいっきりおれとあそべ」

「ほかのひとにくらべたらでかくてみぐるしい」

「おれをげーじにいれたらしょうちしないぞ」

「つめきりこわい」等々。

 

大ちゃんと行く山道。

シーンと静まり、木々、花々は美しい。

寒気にはいり、葉は茶色に変色し散っていく。

 

もし、植物が喋れたら、どうだろう。

落ちていく葉「さよなら、ごきげんよう

クローバー「よつばなんて、ねえよ。ほかをあたりな」

栽培されているぶどう「ひきちぎるな、いてーよ。」

木になっている柿「またおまえか、みあきたぜ」

ピンクの野花「きれいでしょ、わたし」

やぶけているイチジク「おそかったわね

        さっき、とりがつっついていったわ」

大木「そこのいぬ、しょんべんかけたらしょうちしねえぞ」

ススキ「むしするな、かびんにさすとふぜいがあるぜ」

 

山も畑も田んぼも犬も大騒ぎ。うるさいね。

 

本日、10時に姉と共に施設の先生の説明を伺った。

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「あのね、肺炎は良くなったんですが

胆嚢が腫れて、胆汁の流れる所が圧迫されている。

膵臓がね、大きくなってるでしょ。悪いものか

調べる必要があるんです。」

「ここで、出来るんですか?」

 

「第一に胆汁を流す、管を入れないといけない。」

「・・・・」

 

膵臓に悪いものがあるか詳しく検査しないといけない。」

「ここに戻ってこれますか?看取りしてもらえますか?」

 

私たち子供は、常々、延命治療はしないでおこうと決めている。

老衰で衰弱し、すーと死んでいただこうと願っている。

 

「看取り出来ます。ただ麻薬の管理はできないので、緩和ケアの

できる所に行く可能性もあります」

 

癌による痛みは、ある人、ない人がいる。

 

痛みが強い人に対しては、麻薬が効果的だ。

 

麻薬は、飲み薬、張り薬、注射がある。

 

法律により、保管、管理は厳重だ。

 

「明日、本院の病院に移ってもらいます。」

「わかりました。ありがとうございます。」

 

先生からの説明が終わると、職員さんと持参していく

下着、ティシュ、タオルなど準備した。

 

母ちゃんは、酸素をつけていた。

姉と私を丸い目で見ている。

 

表情は元気そうだ。

「痛い所は、ある?」

聞くと左腹を押さえる。

 

「バイバイ、またね」と言うと、右手を振る。

「元気やね」

姉がそう言った。私も同感。

 

たぶん、膵臓癌だ。

 

もともと大袈裟な人だから、いざって時には大騒ぎする。

 

昔なら、体が弱ると、田んぼの合間に世話をして

そのうち、水も飲まなくなり、家族の負担が大きく

ならないうちに、ひっそりとご臨終された。

 

死亡診断書は、町死医者が書く。

 

私のおばあちゃんは、プロレス観戦中に後ろに倒れた。

家で酸素し、町医者が診に来ていたが、一週間で死んだ。

脳出血だったと思う。享年63歳

 

田舎のお葬式は、葬儀が終わると、戸をあけ

外で待っている村の子供達にお菓子をあげるのが習慣だった。

 

天寿を全うし、良かったねって意味があったのかな。

 

母ちゃんは勝気な人で「はい、そうですか」って

身を引くタイプじゃない。

 

まだ、この世に未練たれたれだと思う。

 

弱ってはいるけど往生際が悪いと思う

 

どんな診断がくだされ、どんな治療にはいるか

今は、わからない。 

 

痛い思いはさせたくない。

 

 

 

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