メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

五七日お参り。僧侶、修行足りないよ。

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母ちゃんが死んで、五七日のお参りが先日、無事に済んだ。

 

その日は雪、雨がふり、寒かった。

夜7時からの予定だった。

夜にするのが村の習慣だ。

 

天候が悪いのと、家が集落から遠いこともあり

お参りに、村の親戚が三人も来れば良い方かなと

思っていた。

 

姉が手伝いに来た。

 

姉には僧侶にお出しするお茶の係をお願いした。

私は夕方5時頃、夕食を済ませていた。

 

姉に、仏壇の花や菓子の位置が正しいか見てもらった。

「いいんじゃない」(適当に返事したな)

 

蔵にあった紫色の座布団も見てもらう。

「これ、今日使うのかな?」

「・・・普通ので、いいんじゃない」(また、適当に返事したな)

 

姉は、責める言葉使いはしない人だ。

柔らかい物言いをする。

見習いたい。

 

私は、三日前から今日この日まで、掃除に明け暮れた。

でも、今日を乗り切れば、49日法要までのんびりできる。

 

6時過ぎに、従兄がやって来た。

さっそく、従兄と49日法要後の会食の席順を相談した。

 

席順というのは、難しい。

家族だけなら「適当に坐って」って言えるけど。

 

血すじの濃い方から、上座に座るように配慮しなければ

ならないらしい。

 

仏壇掃除の時に、引き出しにあった

家系図。下手くそな鉛筆書きだった。

 

書いたのはおそらくとうちゃん、まさかポックリ倒れるとは

思わなかったんだろう。

「後で、清書するか、今日のところはここまで」

 

後日、脳出血で倒れ、寝たきりになるとは予想外だっただろう。

 

家系図みながら、村の親戚関係がわかった。

本家から分家した1代目。

2、3、4代目の姉妹たちが嫁いだ先が、親戚だ。

 

5代目の父ちゃんが死に

母ちゃんも死んだことで、ご縁はきれるだろう。

 

我が家にも、姉たちが嫁いだ先での甥、姪、孫、ひ孫がいる。

親戚づきあいは、そちらを重視していく。

ちなみに従兄は、これからも付き合う大事な位置関係だ。

 

そうこうしているうちに、一人、二人と村人が来る。

みんな、雪、雨、寒さで鼻が赤い。身をすくめている。

 

姉がお茶の準備を始める。

私は村人がくつろぐように挨拶がてら話題を投じる。

 

若い世代は来ない。

集まって来た村人(老人)たちはどこか都合が悪い。

腰が曲がって痛い、膝関節症があり、歩くのが痛い。

胃がもたれる、首がまわらない、

老化しているから色々具合が悪い。

 

過疎の村。

老人の村。

入院中の者もいる。

遠くには歩けない者もいる。

 

そんななか、

9人も来てくれた。

村人も全力投球してくれた。

 

菓子をすすめ、談笑する。

母ちゃんの時に撮った全員集合写真を各々にコッソリ配る。

 

7時近くに僧侶がふらりと登場。

着物の襟が開いているのか、首が細いのか

なんだか覇気がない。

 

私はどの線香を使うのか、何色の蝋燭を使うのか

段取りも必要物品もいまだに覚えられない。

「線香とって」

「長いの、短いの?、これっすか」

「蝋燭とって」

「白いの、赤いのどっち?」

「お焼香つけといて」

「え・・と・・・」

従兄が、銀色のキャラメルみたいなものにマッチで火をおこす。

 

仏壇前に僧侶が座り、読経が始める。

ご老女たちは、座布団を二つ折りにして尻の下にひいている。

 

私は正座が苦手。

デブはその重力で足の神経を圧迫するのが早い。

10分もたたないうちに痺れがきた。

 

幸い、焼香で尻を浮かしたので、痺れをしのげた。

 

読経は続く。

腰が悪い僧侶、今日はなんだか背中も丸い。

体重が減ってやつれてきている

私、お経まったく分からないので僧侶の観察をしていた。

 

・・・と、また痺れが襲ってきた。

ご老女が座布団を二つ折りにしてくれたが

尻と足の間に入れるのか、足と足の間に挟むのか

混乱し、ジタバタしたり、横座りして過ごした。

 

読経がおわり、やれやれ。

 

・・と今度は中陰壇に僧侶移動する。

(あっちもこっちもするんか)

 

と、僧侶、とちりはじめる。

「ごめんなさい、もう一度はじめから」

・・・・

「すみません、おかしいな」

2~3回ほどとちり、謝りながらの読経が終わった

 

村人は帰り支度を始める。

ご老女たちは、腰、足が悪いので姉が車で送ることになった。

 

僧侶「携帯忘れた。(妻に)電話して」

(携帯忘れるって、どうなん?送れってこと?)

 

僧侶にお茶をすすめながら、時間稼ぎの会話をする。

「(法名みて)これ、何て呼ぶんですか?」

「シャクニミョウチ」尼という漢字をって読んでいたので

名前が分からなくなっていた私、了解です。

 

紫の座布団見せて「これ、どんな時使いますか?」

お茶を飲み、疲れた感じの僧侶。

「知らないな・・」

 

この僧侶は、60歳頃まで都内で教員をしていました。

亡き父の跡を継ぐため故郷にユーターンしてきました。

 

それなりに修行をしてきたと思います。

しかし、とちりながらの読経、紫の座布団初めて見た感じ

しかたないなぁ、育てていかないと(お互いさまですけど)

 

僧侶の妻が、車で迎えに来ました。

しっかりものの妻。

お願いしますね。面倒みてあげて下さい。