メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

人間に懐くこと、捨てネコ赤ちゃん達が生きるための最低条件

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村の生け花教室に町からやって来る生徒さんが一人いる

 

強面ズラのおねぇさん

口調がきつくて

ものの言い方がはっきりしている

 

頭の回転が悪い私には

はっきり言い切る、こんなおねぇさんが

理解しやすい

 

ある日、コメリ前で

おねぇさんとばったり出くわした

「あんたにお願いがあるの!」

 

何だろう?

私は出来損ない人間なんだけど

 

「どうしたんですか?」

「ネコの赤ちゃんもらってくれない?」

 

おねぇさんは眉間にシワを寄せている

必死の形相だ

 

我が家にはしつけに失敗したやりたい放題の

4歳犬がいる

 

最近、サイドボードを引っ掻き

食い物を要求してくるという知恵を

つけた

 

何をしても可愛いと思う私

愛犬の成長にトモダチが必要なのでは

ないかと考えたりする

 

「野良ネコが納屋に住み着いて

そこで赤ちゃんを五匹生んでしまったの

ネコなんてどんな世話するのかわからない」

 

おねぇさんはお店に行き

店員さんに教えてもらい

エサやトイレ、砂、ペットシートなど

購入したらしく、見ればたくさんの

荷物をぶらさげている

 

「ネコの赤ちゃん貰ってくれない?」

おねぇさんはいつも落ち着いた人だが

ただ今、混乱している

 

「ちょっと、何とも、考えさせて下さい」

取りあえず、その場では返事しなかった

 

ネコ・・・

爪とぎ、戸がいたむ

 

ネコ

毛が抜ける、掃除大変

 

ネコ

朝5時に頭をひっかきに来る、眠れない

 

ネコ

ネズミをくわえて見せにくる、気持ち悪い

 

ネコ

高い所にいて、とびかかって来る

 

ネコ

トイレの躾できるだろうか?

愛犬はいまだにどこでも放尿

 

私の回答は「無理!、飼えない」

 

おねぇさんに電話する

「私飼えません。写真ありますか?赤ちゃんの」

「ないよ、近ずくと逃げるから」

「貰い手探しましょう、明日、写真撮りに行きます」

 

 

翌日

おねぇさんの自宅に車ででかける

 

県道からはずれ、まがりくねった細い道路を

走る

対向車が来たら、私の運転技術では

どうにもならない

 

初めての道、不安と恐怖

 

周りを見れば村人が稲刈りしている

のどかな風景にちょっと癒されたり

 

コンクリートの塀があるお家

おねぇさんが草木の手入れをしていた

 

さっそくネコの赤ちゃん達を見に行く

 

案内された納屋

高い天井

長いハシゴが角度30で立てかけてある

 

「二階に赤ちゃん達いるの

とりあえずエサあげている

人が行くと逃げて捕まえられない」

 

可愛い写真撮れないとLINEできない

里親募集の張り紙はれない

 

私、高所恐怖症だけど頑張れ自分!

 

一歩一歩ハシゴを登る

二階の床が見える所までたどり着いた

 

家具、段ボール、木、野菜など散乱している

 

ネコの赤ちゃんの姿も鳴き声も歩く音も

なにもしない

 

「エサあげてみて、朝からあげてないんだ」

 

さすがおねぇさん、考えたね

床に置いてあるカレー皿に渡されたカリカリをあける

 

遠くに赤ちゃんの小さい頭が見える

 

ハシゴにつかまり、いくぶん身体をちじめると

ワラワラと赤ちゃん達が皿に寄って来る

縞柄と薄茶と黒色の3種類いる

 

写真のため立ち上がると一せいに逃げる

 

恐る恐るハシゴから床に移動する

 

赤ちゃん達が出てくるのを待つことにする

 

木に腰かけているとさび色の大きなネコが

上がって来た

エサの近くで横座りする

 

「お母さんや、お母さんが来ると

赤ちゃん達も出てくる」下からおねぇさんが言う

 

目つきの悪いお母さんだ

赤ちゃんを守る動物の目だ

 

赤ちゃん達がエサを食べに集まり出す

一つの皿に五つの頭

黒の赤ちゃんが追い出される

 

強い子がエサを独占する

 

黒の赤ちゃんはみんなより体が小さい

充分にエサを食べられないからだ

 

「おねぇさん、皿五つにできないですか?」

「ダメなの、それでも黒はありつけないの」

 

サッサと食べると赤ちゃん達は隠れる

良いショットが撮れない

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 せいぜいこんな感じ

可愛くもなんともない

これじゃ里親つかない

 

おねぇさん宅でお茶する

「最悪、貰い手がなかったら黒はヤマトって

名づけて家で飼うわ」

クロネコヤマトですね

 

「私、獣医に行ってどうしたらいいか

聞いてみます、知り合いにも当たってみます」

 

愛犬のかかりつけの獣医によると

「保護施設はないですね

張り紙はだして良いですけど

人に慣れてないと貰い手つかないな

 

最低でもオス、メス性別調べないと

人を怖がるんでしょ?

病院連れてこれますか?」

 

私は驚いた

 

貰い手がつかないネコを預かる施設が

ないなんて!

 

たまたま住み着かれたお家の方は

どうすれば良いんですか?

 

放置したら黒は死ぬし

他の子もいずれ車にはねられたり

他の動物に襲われたり

大きくなってもまた出産するし

 

事態は深刻だ!

 

里親募集でも人懐っこくないと

厳しい状況になるらしい

 

そもそも貰い手が見つかるまで

誰かが赤ちゃんの世話を

していかなければならない

 

五匹は難しい

 

「貰い手つかなかったら

保健所にお願いする事になりますか?」

 

「イヌなら保健所で取り扱いますが

ネコは引き取りません

一度、役場に相談してみたら」

 

あぁ、ネコもイヌのように凶暴、危険と

みなされれば捕獲対象になるのに・・

 

役場に問い合わせると

やはり保護はしないと 

 

ただ、処分する場合は箱があるから

取りに来てください、役場から

保健所に渡すとの事

 

悲しい現実だ

 

私も美容院やクリニック、ディーラー

友人らに貰い手を当たったが

ヒットしない

 

と、取りあえず明日は生け花がある

おねぇさんと今後どうするか

話合わなければならない

 

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