メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

お悔み覧を読み、故人を偲ぶ

我が家は中日新聞を購読している

 

新聞の中ほどに「お悔み覧」がある

お亡くなりになった方がたの

紙上における最初で最後のメッセージだ

 

一人およそ100文字でまとめられている

①漢字の名前

②ひらがなめい

③死亡日時

④年齢

⑤自宅住所

⑥通夜日時、場所

⑦葬儀日時、場所

⑧喪主名(漢字名、ひらがな名)

⑨故人の人柄

 

私が住んでいる地域には古い習慣がある

 

例えば、故人が

職場の人間の関係者なら

直接お付き合いがなくても

香典を準備し、時には通夜に行く

 

また、もらったほうも我が家に不幸があれば

香典返しをしなければならない

 

だからいつもお悔み覧を見る必要がある

 

お悔み覧は故人を物語る

 

ーーー

 

新聞のお悔み覧に掲載されている故人の

名前(漢字名)が目に入る

 

読めない時は親切にひらがな名が続くから有り難い

昔、ポピュラーだった寅吉さん、貞蔵さん

ハナさん、キクさんといった名前はもうない

 

現在は〇〇子さん、〇雄さん、〇夫さんとか

いった名前に変わりつつある

 

時に漢字一文字だったり、読めない漢字名だと

きっと良い所のお嬢さん、お坊ちゃんだったのかなと

推測する

教養高い親が名付けており

そしてそういうお家は金持ちだ、多分ね

 

名前にイチが入っていると長男で、ハルだと

4月生まれかななんて・・

 

名前って大事だ

時代の流行りを知ったり、誕生した我が子に

対する親の想い、期待、夢を推測できる

 

次に故人の年齢を読む

若い方だと悲しくなる

病気か事故、自死・・

 

そして故人の喪主名が親であったら

親の方の悲嘆、ご苦労であっただろうと

胸がつまる

 

最近では

通夜葬儀終了となっている場合も多い

 

忙しい現代人は何事も早く済ませたい事情がある

故人を偲ぶのは近親者だけで良いと割り切っている

 

知り合いの知り合いの知り合いなんていう

ほぼ他人という方に挨拶するのも遺族にとっては

煩わしいだろう

 

最後は遺族が知る故人の人柄でしめくられている

 

頑張りやさんでした

優しい子でした

働き者でした

カラオケが好きな明るい人でした

友達おもいの人でした

料理上手でした、世話好きでした

お話上手でした、真面目でした

孫のためにアイスをいつも用意してくれました

等々

 

故人の様子を知る事が出来る

最後の行が好きだ

故人に親近感がわく

 

 

この世に生まれ、生き、逝ってしまった

故人の方がたの記録と記憶

たった100文字だけど

ありがとうございました

 

ちなみに亡き母の人柄を新聞社に聞かれた時

「おしゃべりで好物は饅頭でした」と話した

 

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