メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

定年退職後、さぁ農家さんをやるわよ②

朝と夕方、毎日愛犬と散歩している

 

家を出て、海岸沿いを歩き、村のメインストリートをキョロキョロ見渡し

田んぼ畑に出る

田んぼ畑からすぐの所に線路があり、そこをまたいで家に帰るのが

お決まりだコースだ

 

過疎の村なので若者はいない

若者は ♬こんな村イヤダ♬ と都会に行ってしまうから

 

さて、田んぼ畑の手前に古いお家がある

村じゃ珍しくもないお爺さんの一人暮らしだ

死んだら空き家になる、それだけのこと

 

お爺さんは80代後半くらい

耳は遠いのかな、私が挨拶しても返事がない

 

お爺さんは痩せて腰が曲がっているのだけど

天気の良い日は歩いて2分程の畑に行く

 

薄汚れた服を着て

ゆっくりとした足取りで泥だらけの一輪車を押し

畑に行って、しゃがんで草むしりをする

 

まめに草むしりしている畑なのだけど

広すぎて雑草の勢いに追いつかないようだ

だからお爺さんは明日も明後日も畑に行かなければならない

 

お爺さんの身の回りのお世話は

近所にお嫁に行った長女さんがしている

 

家の跡継ぎなんてあてにならない今の時代、

娘は重宝だ、こまめに気づかいしてくれるし

話も聞いてくれる、家事炊事をしてくれる

 

お爺さんの畑の力仕事は長女さんがやっていて

お爺さんは4時になったら家に帰る

4時からの再放送「水戸黄門」を見なければならない

 

正義の味方(お忍び旅行中の黄門様御一行)が、                 悪い奴ら(お代官様、卸問屋越後屋など)をこらしめるという痛快な時代劇で

最後に「ひかえろ、ここにおわすはみとみつくにこうにあり」と

イケメンのすけさん、かくさんが印籠をかざすのが見どころだ

 

お爺さんの1日は、畑仕事に始まり、黄門様で終わる

畑仕事で体力低下を防止し、娯楽は黄門様鑑賞

めりはりのある生活、生きるための動機づけがある

 

人それぞれ幸せのとらえ方は違うだろうけど

私から見ると、お爺さんは幸せなんじゃないかと思う

 

死ぬまで生きるためには

生き甲斐と支えてくれる人とお金が必要だ

 

ちなみに長女さんは大の犬嫌いで

愛犬を見かけると遠くで固まっている、ゴメンネ