メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

同窓会に参加する派?、しない派?<二話>

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同窓会は回を重ねると

出席者が固定してくる

 

毎回、同じ顔ぶれになってくる

金と時間、体力がある者たち

 

出席者は

①クラスでも目立つ子たち

②学生時代はさえない子たち

この二つのグループで構成される

 

目立つ子たちというのは

勉強ができる、スポーツができる、家が金持ち

綺麗、ハンサム・・

つまり人気者たちを指す

 

人気者たちは人気者同士で集まる傾向にあり

②に属する私達には遠い存在だった

 

コンプレックスの塊りだった私は

人気者たちとは喋った記憶がない

 

・・・でも、人生は長い

 

さえない子たちに属する私でしたが、人気者たちと

肩を並べられる力量が今はある

そう思う

 

友人K子の初恋のH君は①に属する

H君は頭が良く、ハンサムだったので

老いたとはいえ、いまだにファンがたくさんいる

 

H君を②が奪い取る

そのためにK子とH君の仲を橋渡しする

それが私の役目だ

 

①のいい気になっている女子たちに一泡吹かせてやる

 

同窓会は戦いだ

巻き返しの場でもある

 

・・でも同窓会出席者名簿にH君の名はなく

肩を落とす私達

 

仲居さんの案内でひとまず部屋で休憩する

 

タバコをふかすY子

横になる私

お茶を入れるK子

 

もう一人の同室者アイ子がやって来た

いつもハイテンションの彼女は

今日もハイテンションだ

 

「太っているけど、健康診断では異常なしなの」

高笑いしよそ行きの服に着替えだす

 

紫のボディスーツを着ているのに

私達は驚く

 

「きつくない?それ」

「全然大丈夫、いつも着てるよ」

 

アイ子はしゃがんでカバンからかつらを取り出す

頭の上で団子状に束ね、可愛い髪飾りで留めている

 

「そんなのどこで買うの?」

「どこでも売ってるよ」

 

気合はいってるって感じ

 

 

会場入りの時間がきた

宴会場に出向く

幹事が記念写真をさきにとるよと声かけてくる

 

 

みんなすでに3列に並んでいる

後から入場してきた私達をいっせいに見てくる

 

なんとジジババの中央にH君がいる!

これには驚いた

 

あんた暇だね

わざわざ都会からやってきたの?

・・でも嬉しい!

 

キャーと叫んで、駆け寄り

H君に握手して下さいと申し出た

取り乱してしまった

 

H君の手はしっかり握り返してくれた

 

「K子、K子」大声でK子を呼ぶ

K子は列の端で小さくなっていた

 

思いがけない展開だった

私の身体にアドレナリンが噴出する

どうしてやろうかと舌なめずりをする

 

 

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