心斎橋のたこ焼き ＜前編＞

京セラドームライブコンサート

大阪にでかけた

Ｋ子がただいまハマっているダンスグループの

ライブにお付き合いするためだ

家に閉じこもっているばかりでは

時代に遅れてしまう

どんな髪型、服、靴、鞄が流行っているのか、

都会のお店や食べ物事情、交通機関など

見て聞いて体験しなければ

大阪は遠いので今回も一泊する予定だ

電車やホテルの手配は全てＫ子がやってくれる

私はついて行くだけ、楽ちん

私「ねぇ、誰のコンサートなの？」

Ｋ「三代目」

私「三代目？、ＥＸＩＬＥとどう違うの？」

Ｋ子が三代目とは何かと説明してくれるのだが

途中でわかがわからなくなる

再生テープのようにまた話が戻る

私「ねぇ、誰のコンサートなの？」

誰でもいいのだ

私は大阪のたこ焼きさえ食べれれば満足する

たこ焼は私の好物で

ソースの香ばしい匂いにノックダウンだ

具材はやっぱりタコが良い

ねぎやショウガがそえてあればなお良し

出汁のきいたてづくり熱々が食べたい！

Ｋ子は今回のためにスーツケースを購入したらしく

犬の散歩のようにゴロゴロひいている

私「それ飛行機の中に持ち込める？なんかでかいね」

Ｋ「大丈夫ってお店の人言ってたよ」

大阪行き特急電車に乗り込む

Ｋ子がさっそくスーツケースを座席上の荷物入れに

乗せようとするが、重くて持ち上がらず

二人で大笑いした

私「京セラドームってホテルから近い？

ホテルは駅から近い？」

普段、車生活の私は歩くのが苦手だ

都会の人は地下鉄を乗り継ぎ運動量は相当なもんだと

田舎モンは思う

旅行会社の人から丁寧に調べてもらった行き方メモを

Ｋ子が取り出す

Ｋ「大阪についたら梅田にでて、乗り換えして心斎橋に

行って、ホテルは歩いて５分らしいよ」

土地勘のある人なら分かるだろうけど

慣れない田舎モンは案の定、大阪駅で迷子になった

「梅田に行きたいのですが、道教えて下さい」

何故か道を聞くと「僕もくわしくないんです」

「わてらも知らんのです」という人に当たる

大阪駅は階段だらけの迷路みたいだ

何回歩いても元の場所に戻ってしまう

最初に道を尋ねた人もそこに居て

彼もどうやら迷子のようだ

大阪駅の出口も梅田駅の入口もわからない

階段ばかりなのでＫ子は重いーツケースを

持ち上げ続けて苦笑いしている

群衆の中を若い駅員が歩いて来る

「梅田？、ここを右に行って下さい」

関西なまりで道を教えてくれる彼の長いまつ毛や

整った顔立ちに見惚れる

Ｋ子と二人で「良いモン見たねー」って浮き浮きした

梅田で早くも買い物

ユニクロがあり（田舎にもあるのに・・・）

パジャマがわりのＴシャツ購入

エスカレーターでは右側に並ぶのに戸惑い

電車では吊り輪に手が届かない

Ｋ「大丈夫？、スーツケースにつかまれば良いよ」

いやいや、スーツケースも揺れてるって