メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

自分は弱い人間だなと思った出来事

愛犬の朝の散歩後、茶の間で寝転がり

羽鳥慎一モーニングショーを見ながら

携帯をいじるのが日課

 

「たくましく生きる人の三つの条件」と言う記事に目がいく

①有意味感

急な環境変化やつらいこと、面白くないことがあっても

そこに何かしらの意味を見いだせる感覚があること

 

②全体把握感

全体のプロセスをざっくり見通せる感覚があること

 

③経験処理感

今までの経験から「ここまでならできるけど、この先はわからない」

ということが一瞬でつかめる感覚

 

私はストレスにとても弱いので何とかならんかと

けっこうこのての本を読んだタイプだ

 

文字は読んでる時はなるほどなと思うけど

それは即、身に付けれるものじゃない

 

やっぱり場数を踏まんと強い人にはなれんのじゃ・・!

 

愛犬が玄関でワンワン吠えている

吠えるのが愛犬の趣味なんで放っておく

 

・・っと「キュン!」

愛犬の鳴き方が変わった

これはいかん、なんかあったなと起き上がる

 

愛犬が茶の間に入って来た

 

2~3歩ほど歩いてしゃがみこんだ

 

強い人になるにはどうするかなんて思考はぶっとんだ

 

すぐに愛犬に駆け寄る

 

愛犬は立ち上がろうとして、またしゃがみこむ

 

大変、どうしたのだろう?

 

愛犬を抱え上げる

左前脚に赤い棒のようなものが見えた!

 

爪がはがれた?

血管が飛び出た?

 

大変、大変、心臓がバクバクしだした

愛犬を溺愛しているので痛い目に遭わせたくない!

痛いと言えない愛犬が愛おしくてたまらない

 

2日前にシャンプー&爪切りをしてきたが

あんときにおかしなことされたんだろうか?

 

いつもの動物病院に電話を入れて

冷房OFFにして・・

コーヒーをすすって髪を整えて・・

財布の中身を確認して・・

 

冷静になれ、落ち着けと自分に言い聞かせるが

 

車の中で涙があふれてくる

 

骨折してたらどうしよう、手術とかになると

気の小さい愛犬は耐えられないわ

 

病院に到着、キャリーバックの愛犬と目が合う

苦しいだろうに泣きもしない

指を差し入れると舐め返して来るのが愛おしい

 

さいわい患者がいないのかすぐに名前を呼ばれた

いつもの看護師さんと女医さんが診察室にいる

 

「足を怪我したのか赤い棒がささっていて」

私はキャリーバックを開けたけど、出てこない愛犬を

引っ張り出し診察台に乗せた

 

愛犬はいつものように診察台の上でガッチガッチに固まっている

 

看護師さんが抱き上げ、先生が脚を触っている

 

「何ともないようですね」

「えっ?、爪はがれてませんか?」

「どこも傷はないですよ」

「ほんとですか?」

 

おかしいな、家で見たあの赤い棒はどこにいった?

 

キャリーバックの中を探す

黒っぽい小さい塊がある

「これかな?」

つまんで先生に渡す

 

「蟹の爪ですね」

「えっ?、カニ?」

先生がYの形の物体を私に見せる

 

蟹の爪だった

 

「蟹に噛まれても蟹の爪ってしばらく食いついているんですよ

それで痛かったんじゃないですかね、傷はないですよ」

 

玄関で愛犬が蟹を見つけ、触っているうちに蟹にかまれたと

いうことか、赤い棒は蟹の爪だったのか

 

蟹は爪を残して、どこに行ったんだろうか

帰ったら探さなければ・・

 

大慌てしたから物事を良く見るという事が出来なかった

愛犬愛しやで先走ってしまった

 

自分は弱いと思った

 

でも愛犬が無事で良かった

 

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ろくろ体験、頭の中であの名曲が鳴り響く

昔、デミームーア主演映画「ゴースト」が大ヒットした

 

陶芸家デミーの恋人がある日、暴漢に襲われ死んでしまう

恋人はゴーストとなり、デミーの周りに漂う

 

一方、デミーは突然逝った恋人の死にダメージを受け

悲しみが癒えない

 

恋人を想い泣くデミーと自分に気が付いて欲しいと怪奇現象を起こす

恋人ゴースト

二人のやりとりが切ない

 

そこにインチキ霊媒師、ウーピーゴールドバーグが登場!

はっちゃけていて痛快だ

 

この映画の名シーンといえば

ろくろをまわすデミーの後から恋人ゴーストが重なり

粘土を触るデミーをゴーストが包み込むように手を添えるところ

 

主題歌である「アンチェインド・メロディ」が流れ

感情の高ぶりエロさに拍車をかける

 

乾いた日常を送っている方がた

一度「アンチェインド・メロディ」を聞きなさい

エロいから良いよ

 

ーー

 

「ろくろ体験に行くんだけどついてきて

一人じゃ行けなくて」

友人からlineがあった

 

老人にはキョウイクが必要だ

キョウイク、今日、行く

つまり、予定、用事があるということが

生きるモチベーションとなる

 

陶芸教室の先生は60代

色白のちっこい爺さんだった

 

教室には私たち以外に4人の生徒さん?がいて

それぞれが作品制作にとりかかっている

 

本日、ろくろ体験をするのは友人一人で

ちょっと心細い気がした

(人気ないのかこの陶芸教室)

 

先生が南瓜ほどの大きさの粘土をドンと作業机の上の置く

「まずはじめに土づくりじゃ、蕎麦打ちと同じじゃ」

 

先生、リズム良く土をこね始める

「中の空気を抜くんじゃ、空気が入っているとひび割れするからの」

 

先生は蕎麦づくりが趣味で中に入れるジネンジョを育てていると言う

そういえば同級生のS治も蕎麦づくりが趣味だったな

なんで男は年をとると蕎麦をうつんだろう

 

「はい、ではあなたやってみて」

友人が不格好に土と格闘している

先生がそれなりにアシストして土こね完了

 

ろくろの上に土を乗せる

 

車のアクセルのように足で踏むペダルがあり

先生がペダルを足で押してろくろが回り出す

 

初めて見るろくろに私たちは声をあげた

 

先生が両手で土をはさむ

土は細長くなったり、縮んだり、また長くなったり

「いいか、こうしてまた空気抜きを行うんじゃ」

 

またまた空気抜き!

私たちは再び声をあげる

初体験って何でも楽しい!

 

私たちの興奮に同調せず

先生がおもむろに回転している土のてっぺんに親指を挿入する

すると

みるみる大きな穴ができ、器っぽくなってきた

 

わぁーわぁー歓声をあげる私たち

 

近頃では茶碗、皿は百均でも素敵な品が並んでいて

割れても汚れても苦にならない器を買っているが

 

陶芸とは手作りとは、こんなに興味深いものなのか

楽しい!

 

「簡単そうに見えるが手加減が難しい

ではあなたやってみなさい」

 

友人が腕まくりしてろくろ前に坐る

先生と友人はろくろをはさんで向かい合わせになる

 

「左手は添えるだけ、右手で形を作っていく

ペダルを踏んで・・」

 

友人はやっぱり素人なんで先生の言う通りには

頭と手足がついていかない

なんかバタバタになっている

 

先生がアッ、ダメっ、いかん、違-うとか叫んでいる

修羅場だ

 

先生が友人の手を握り、密着指導を始めた

パワハラだとか言うなよ」

 

二人を傍観している私に

あのメロディが聞こえてきた、そして

甘く切ないあの映画の名シーンが浮かんできた

 

ろくろってなんかエロいな

 

先生の密着指導は二時間で終了した

でっかいドンぶり茶碗が仕上がった

「焼いたら普通茶碗くらいに縮むから心配せんで良い」

 

素焼きして、後日、削りの工程があり

さらに釉薬をかけて焼く

 

友人はしばらく陶芸教室に通い、茶碗を仕上げることになった

 

 

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お墓のハスの実のお供えを見て、兄貴が元気でいることを知る

小雨ふる7月夕方

百均で買ったポンチョを着てお墓の掃除に出かけた

小高い丘の上に建つ我が家のお墓からは広大な海が見渡せる

 

「良い眺めよの~~」とご先祖さまたちが言っているかどうか

知りませんがお墓には一年分の汚れが付着している

 

濡れタオルで拭いたり、すみっこは歯ブラシでこすったり

水で洗い流したり、けっこうきつい作業だ

 

私は霊とか全く信じていない

何故なら亡父も亡母も最期はオムツをしていたのだから

恥ずかしくて出て来られないだろうと・・

 

お墓は遺族のために存在していると思う

 

お墓掃除をしながら

両親と過ごした遠い昔の記憶がよみがえってくる

 

わら布団の上で川の字に寝て

夜空の星を見ていた幼少期

 

いたずらをすると父親が怒り

真っ暗な蔵に閉じ込められて恐ろしかったな

 

耐えない両親の喧嘩に怯えた年もあった

 

母親の正装時の着物は匂いが好きだった

 

何故か上手くいかない思春期後、親にあたり

溝をつくってしまった

 

溝は最後まで埋められなかった

 

昔の事、終わった事、仕方なかった事

いろんな思いが交差する

 

 

私がお墓を綺麗にしておくのは村人からの目もあるが

年に一度、お盆の時に

人目を避けてお参りに来てくれる”兄貴”のためでもある

 

”兄貴”と呼んでいた歳の離れた従兄がいる

 

兄貴はやんちゃで若い頃に随分と悪さをしたらしい

 

亡父が兄貴をまともな道に引き戻したらしい

詳しくは知らないが兄貴は負い目があり

村には帰れない

 

兄貴が現れたのは亡父の葬儀の時だった

 

丸坊主の兄貴は弔問客の中で小さくなっていた

 

兄貴は以来、ずっとお盆に我が家のお墓に来ているらしい

 

兄貴はいつもハスの実を置いて行く

 

ここらでは売っていない品なので兄貴だとすぐ解る

 

兄貴の不幸は続く

長男を亡くしたと聞いた

 

兄貴も年を取っているので

もうハスの実はないだろうと思いつつ

今朝、お墓に行くと

 

あった

 

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「アンサングシンデレラ」医療ミス発生、薬剤師の誤りとされたがそれではいけないと思う

 

近頃、つまらないテレビ番組が多い

 

予算がないからってササッと仕上がるような

モノづくりをしているんだろう

お金をだしてくれるスポンサーがいないんだろうね

 

そんな中、楽しみにしていた新番組があった

石原さん主演の薬剤師ドラマだ

 

今までにも医師看護師を主人公にした医療ものは

数々あれど、薬剤師とは珍しい挑戦だ

 

何故なら医師看護師に比べ

薬剤師には患者さまとの接触時間が少ないからだ

 

不利な条件のなかで薬剤師にどんなスポットを

当てて物語るのか、

「患者さまを救う最後の砦」というフレーズは

何を意味するのかとても興味があった

 

 

 

どこかの病院をお借りして撮影されているようで

舞台背景は嘘くさくない

 

病院薬剤部における薬剤師の動き方も

現場っぽい

 

主演の石原さんは病院薬剤部の中堅どころの?薬剤師という

設定らしく新人薬剤師の教育係をしている

 

石原薬剤師はデキル薬剤師らしく、薬剤を通して患者さまと

寄り添い、患者さまを救っていく・・

 

患者さまを救うには患者さまのいる場所に出向くわけで

調剤室の同僚薬剤師からは和を乱すとして不満が生じる

 

そりゃそうだわ

石原薬剤師はいささかでしゃばりすぎる

患者さまには受け持ち看護師や専門看護師がいるはずなのに

なにボーっとしてんだろ

 

さて先日の第4話では

薬の過剰投与によって患者さまに副作用の耳鳴りが出現するという

医療ミスが起こっている

 

医師の処方せんを見たA薬剤師が過剰だと気づき

医師に確認の電話を入れたのに医師からは

「いつもの量、それで副作用はでたことがない」と押し切られ

A薬剤師も渋々したがい調合した

 

後日、患者から副作用出現の一報が入り

薬剤部部長からA薬剤師に謝罪に立ち会えと命令される

 

医師と患者さまが話し合っている場に立ち会ったA薬剤師は

医師から「今度から気をつけてね」と患者さまの前で言われ

責任転嫁される

 

 

A薬剤師と長く仲たがいしていた高名な医師である父親が

偶然、その場を見て、医師になれなかった息子を見下す、

物語は石原薬剤師の奮闘で父親が薬剤師を尊敬しはじめ

息子とも分かり合え、めでたし、めでたしで終わった

 

見せ場は石原薬剤師の奮闘ぶりなので

つまみ程度の医療ミスはフォーカスされない

 

私は首をかしげる

 

現実なら

A薬剤師は医療事故報告書を書かねばならない

いつ、どこで、誰が、何をした

 

原因と結果、今後の対策を記さねばならない

A薬剤師はミスを犯した人間として評価される、つらい

 

事の発端は医師にある

問題は医師の怠慢であり、恐らく長年、医師の処方を調合してきた

薬剤師が多くいたはずで

それを見逃した薬剤部部長も管理不足を問われる

 

医療事故審議会にかけなければならず

大事になるかもしれない

 

医療ミスの場面はサラッと流さずに

悪い医師や責任者を石原薬剤師が締め上げるとこまで

やって欲しかったな

 

患者さまを救う前に砦をかためようよ

協調性は大事だと思う

 

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ワンコにかかる費用は一年で14万円

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飼い主を見つめる愛犬

こんな顔されたらイチコロだ

 

 

先日、知人から

「犬を飼おうか迷っているのだけどいくらくらいかかるのかしら?

お世話はどうすれば良いのかしら?」という電話があった

 

ハムスターを飼っている知人宅だが

子供さんがアクティブな動物が欲しいと言いだしたらしい

 

愛犬歴が長い私、教えてさしあげよう

 

①我が家の愛犬は生後3か月時にペットショップで購入

本体価格は9万円、その他(ゲージ、キャリーバック、哺乳瓶

ミルク、etc)10万円

 

医療保険、月2000円

健康体なので4年で止めた

友人から癌になった時どうするのと怒られたが

そん時に考えるわ

 

 

③食事、月6000~7000円/年8万

若干、お高めのドッグフードを購入している

それしか食べないから

 

野菜はキュウリが好物らしい、冷蔵庫あけた隙にくびをつっこみ

くわえて逃げて行く

 

おやつは煮干し時々歯磨きガムなど

 ワンコ用チュールはすごい、ハイテンションで食いついてくる

 

 

 

④二ヶ月毎のシャンプ、爪切り、カット一回4500円/年3万

毎晩ブラッシングしても家中に抜け毛が散乱している!

飼い主でさえ服が毛だらけになるのは嫌なんだから

お客さんからすれば汚らしい家だと思うだろうね

 

コロコロは必須アイテム、掃除機はこまめにかけなければならない

夏はサマーカット、冬は洋服を着せている

 

シャンプーは自宅でもできないこともないが逃げ回るちっこいのを

捕まえられない

 

 

 

⑤4月狂犬病予防注射、㋄数種類のワクチン注射、フィラリア予防飲み薬      合計3万

(獣医さんから愛犬の名前でハガキが届くのが笑える)

これやっとかないとドッグランやペットホテルに入れない場合があるので

 

 

 

 「うちの場合、去年14万かかったよ

 飼いたいと思ったら飼えばいいよ、後々の事はどうにかなるって」

・・・・

 

知人はいまだに決められないようだ

 

 

 

 

 

 

ワンコは喋れない

だから飼い主が体調を観察し感情を推測しなければならない

 

お金もかかるし、身辺のお世話にも手がかかる

病気や事故に遭うと10割負担の治療代はきつい

 

私は愛犬家で得したなと思っている

 

異種の動物の生態を24時間見ていられるって体験は

通常じゃないからね

 

愛犬の予想を超えた行動に楽しませてもらっている

 

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人それぞれの終末、鉄道マン

私の住むここらでは電車のことを「汽車」と言う

 

愛犬の散歩コースに線路があるもんで

汽車が来ないか首を振りながらまたいでいる

モタモタしていると向こうから姿を現した汽車に

「プオーン」て警笛を鳴らされる

 

ーーー

鉄道マンのA君が死んだ、癌だった

 

最後に会ったのは1年前、町の駅前にある喫茶店

そこで同窓会幹事らで打ち合わせをした

40年ぶりに見たA君はイケメンの面影を残しながらも

ジーサンになっていた

 

学生の頃、バスケット選手でキャーキャー言われていたのを

彼は知ってたのかしら?

鉄道会社に就職し、柄の悪そうな嫁と一緒になったと聞いたけど

やりこめられているんじゃないかしら?

 

打ち合わせでは、言うと同時にほうぼうに電話し

同級生らの了解と予定を抑える行動派、A君ってこうだっけ?

 

みんなでコーヒーとケーキを食べながら

「ここ割り勘な」って笑う可愛らしさ

 

なんだか頼もしい大人に変身したA君に任せておけば

同窓会も盛り上がるねって女友達とヒソヒソ話していたけど

・・・

 

A君は風邪で同窓会を欠席した

 

 

ーーー

 

A君の自宅は駅近くの田んぼの中に建つ一軒家だ

同級生数名でご挨拶に伺った

 

玄関前の空き地に古いバスケットゴールが設置してあり

きっとA君が子供さんらに教えていたんだろうなと思った

 

「入って、入って」ってショーカットの化粧っ気のない

嫁らしき人物が私たちを誘導してくれた

 

台所が見え、そこに小さな子たちやお姉さんお兄さんたちが塊りになっている

どうやらA君のご家族のようだ、ずいぶん多いな・・

 

自宅セレモニーは準備が大変

 

居間も座敷も仏間も縁側も戸をはずし大勢の弔問客が入れるように

セッティングしなければならない

男の力が必要で、家の掃除は女の力が必要だ

みんなで協力しあわないとセレモニーは終わらない

 

お客さんのために遺族は居場所を失われる

 

どこにでもお客さんがたむろっているので

遺族はひそひそ話もできないし、食事も摂りづらい

 

そんな体力もメンタルもやられる自宅セレモニーを

選んだのは嫁の想いかと察する

 

 

仏間にA君がいた

血の気のないイケメンジーサン、死んだって本当だったんだね

 

 

 

頭のかたわらにクッションが供えてある

良く見るとA君を囲む家族写真がプリントされていた

 

嫁が言う「それね、病室でみんなで撮ったの

父の日に孫たちがプレゼントしてくれたの」

そうか、良い写真だ、A君笑顔だ、酸素マスクしてるけど

 

周りを見渡すとA君の名前の賞状がいくつも飾ってある

良いな、いろいろ功績残せて・・

 

そして遺影は笑顔の車掌姿

嫁が持つA君の印象なんだろうね

 

それにしても次々と弔問客がやって来る

人柄だね、A君

茶店のマスターもいる

 

遠くから汽車の警笛が聞こえる

 

嫁が言う「通ると合図してくれるの」

 

A君は鉄道マンとして仕事を全うしたらしい

式に参列できない同僚後輩たちのA君への哀悼か

 

 

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ズンに似ている電気屋の店員

 

我が家の炊飯器は古く、数か月前から部品が壊れている

 

内ぶたのフィルターと呼ぶツマミがあまくなり

ご飯の上に落ちるのである

 

ご飯は美味しく炊けるので支障はない

 

ツマミが落ちるだけ、ただそれだけ・・

どうせ壊れるなら派手に壊れてくれれば速攻買い変えるのだが

 

炊飯器の寿命って何年なんだろう

 

ーーー

 

町はずれにある大型家電センターに出かける

内ぶたを交換できないかなと・・

無職なので出費は抑えたい

 

町の大型家電センターには苦々しい感情を抱いている

①店員がいない

②いても忙しそうに走り去っていく

③捕まえても電化製品の説明が不十分

④客に商品を売ってやろうとする意欲がない

⑤誠意がない

⑥レジ付近でたむろっている

⑦田舎モンが、接客研修に行って来いや

⑧社長だせ!御社の経営理念は何だ

 

どうせ今日もどの店員も相手してくれないんだろう

そう思いながら炊飯器売り場をウロウロする

 

買い変える場合に備えて売れ筋とか機能とか値段とか

調査しておかねばならない

決められないまま、掃除機コーナーに行きつく

そういえばコードレスが欲しかった

 

吸引力確認のため片っ端からサンプル商品を取り出すが

どれも充電切れで動きやしない

やっぱ売る気がないな、ここの店員

給料を歩合制にすれば客と真面目に付き合うんじゃないかな

 

エアコンコーナーにメガネをかけた中年男性店員を見つけた

下を向いてパソコン画面を見ているようだ

 

「あの~~、炊飯器の事を聞いても良いですか?」

私の声かけに顔を上げた中年店員がお笑い芸人のズンに似ている

髪型も体形も顔立ちもズンだ

 

ズンは軽妙な受け答えが売りで、でしゃばらない立ち位置が私は好きだ

おれおれと前に出てくる芸人は見苦しい

 

「炊飯器ですね」ズンは乗りが良い

「内ブタのツマミが故障して、内ぶた交換できますか?」

「出来ますよ、カードでお支払いされているようなら

お電話番号を教えて下さい、データーをお調べいたします」

展開が早い

 

「9年前の商品になりますね、6年間なら在庫あるんですが

メーカーに問い合わせしてみます」

ズンの迅速丁寧な対応が嬉しい

 

「あの~~、コードレスの掃除機って良いですかね?」

ここからズンの見事な掃除機商品説明が開始される

 

まるで家電芸人みたい

あふれる知識が凄い

 

久しく丁寧な接客をされたことがない私は舞い上がる

「歩合制ですか?」

「いえ決められた給料です」

 

もし夏のボーナスにズンの売り上げが影響するなら

買っても良いよ、ダイソン

ブラシの赤と青の色使いが気にいらないけど

 

 

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