メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

お喋りがすぎて、部屋がえされた母ちゃん

昨日、大病院の医師から「膵臓がんがあり、圧迫により、胆汁が

流れなくなり、胆嚢が腫れあがっており・・・・」

 

医師が画像をみせての説明。裏付ける血液データーを見て

私は、臓器が壊れてしまっていることを知った。

 

医師の説明は、明確で、死の危険性が高いことを

私に直球で投げてきた。

 

覚悟していたが、説明後は、久々にはしゃぐ母ちゃんが

愛おしくて、泣きたくなった。

 

 

帰路に着く途中でコンビニに車を止め、泣いた。

 

 

夕方、帰宅すると、愛犬がウロチョロ騒いでいたが

遊び相手になる気も起きなかった。

 

 

昼ごはんを食べなかったので空腹だ。

箸を持って食べるのさえ、億劫だ。

 

蒸し芋を3本手に取って、寝室のソファに転がった。

 

愛犬は私が食べる物を欲しがる。

 

かじられ、持っていかれ、次の芋も食べていると盗っていく。

遊んで欲しいのだ。

 

寝るには早いが、布団をはおり、小さく丸まった。

 

気が付くと深夜。

 

安い食材を、裏技で高級品に変身させる番組をやっていた。

エリンギに焦げ目をつけて、「松茸のお吸い物」を天婦羅のころもに

混ぜると、松茸の天婦羅になる。

ヨーグルトに粉クリープを混ぜると「高級品のヨーグルト」。

冷凍炒飯は、メイプルシロップを混ぜると「高級炒飯」に。

ゲストも安物と高級品の判別ができない。

 

チョコ菓子一袋食べた。どうなってもいいって感じ。

  

 

本日、母ちゃん外泊時用のレンタルべっど、オーバーテーブルを

引き上げて欲しいと電話した。

 

「家に帰りたい」と昨日、母ちゃんが言っていた言葉が

脳裏に浮かぶ

 

在宅での看取り。

(無理、できない)

 

急死したら、茶の間のこのベッドは邪魔になる。

 

レンタル業者は、月曜日に引き取りにくることになった。

 

昼からは冬タイヤ交換予定があった。

 

その間に、町のクリニックに診察に行く。

母ちゃんが長い間、心臓病、肝炎でそのクリニックに

通院していた。付き添っていた私が肥満、脂質異常で

母ちゃんと交代したかのように通院している。

 

「痩せろ」「運動しろ」「食うな」先生は毎回言う。

「巨峰食べ過ぎしてないな?、あれ中性脂肪上がるぞ」

(従兄の栽培しているブドウたっぷり食べている!)

 

聴診器をもちだそうとしている先生。

心音聞きたいのではなく、胸が見たいだけだと思う。

 

行為をさえぎるように「先生、今日は採血お願します」

(検査は金になるから、先生喜ぶんだ)

立ち上がり、とっとと採血室に走る。

 

 

クリニックをでると、マツモトキヨシに行く。

通夜、葬儀の時に必要な紙コップ、皿、おしぼり、コーヒーなど

二万円ちかく支払う。

 

 

ガソリンスタンドに行く。

テキパキ女性スタッフが待っていた。

「店内で休んでいて下さい」

 

「プリン食べませんか」おばちゃんスタッフが声をかけてきた。

「サービス?」

「いえ、300円です」

(おいおい、高いタイヤ買うのにお金とるんや)

「要らない」

 

しばらくすると、テキパキ女性スタッフが店内にはいってくる。

「あのー、古いタイヤ、空気もれしてて」

「え!ダメ?、買わないといけないの?」

「いえ、直しますので、今日はタイヤ交換できません」

 

「代車貸して、何べんも来るの面倒や」

「それが、代車いまないんです」

「はいはい、明日、来ます」

 

 

そのまま母ちゃんの病院に出かけた。

 

部屋に向かう私に看護師さんが声かけてきた。

「あの、すみません。部屋、変わったんです」

「なんで?具合悪い?」

「いえ・・・」看護師さんは言いづらそうに立っている。

「あの、点滴抜くとかではなく、お喋りが・・・」

 合点です。

 

 

案内された部屋に入ると、母ちゃんが私の名を呼びます。

以下、こんな事を喋る。

 

寿司つくるのが大変だった(朝から寿司を作ったらしい)

酢の物も私でないと美味しくできない(大根と人参の)

キンゴロウがこない(医師の名前、キンゴロウではないけど)

うさんこや (干支のウサギ年っていうことらしい)

腰痛い

足の付け根が痛い

 

適当に話相手して、腰にはシップをして帰って来ました。

 

昨日の部屋は4人部屋。

苦情がでたんだと思います。根がお喋りなんで。

 

人間て強い生き物だね。

 

 

一応、死んだ時用に着る着物を、風呂敷に包んで

ロッカーに入れました。

 

あれ、男物か女物か分かりません。

広げると、たためなくなるのでそのまま持参してきたんだけど。

 

母ちゃんて整理整頓ができない人だから

箪笥につっこんであったのを、見つけたんだけど

同じ柄の紐がなくて・・・まぁ、いいか。

 

私もいい加減。

 

家路に急ぐ途中で、私は不思議な光景に出くわした。

 

道路工事の交通整理係さんが右手に誘導棒を持っているんだけど

左手にビニール袋に包んだ何かを持ち、口元に持っている。

 

気になる。

 

有精卵、弱ったスズメ、大事そうに持っている。

一度は通り過ぎたが、Uターンして、車を路肩に止めた。

 

係のオジサンに近づくと、袋から声がする。

「あぁ、トランシーバか」小雨で濡れないようにしていたんです。

 

・・では、反対側にいた交通整理係さん、ビニール持っていなかった。

もう一度、確認。ゆっくり走ります。

 

もう一人の係さんはいびつな形をした肩に向かって喋っています。

想像ですが、トランシーバーを肩に止め、上から服着てたのでは?

 

明日も、母ちゃんの面会に行きます。

 

 

 

 

 

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