メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

世の中不公平、でもどっかで帳尻が合うはずだが。

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暑さに弱いデブの私

 

ガンガンに冷房つけて

茶の間にこもっている

 

いつもなら楽しみに出かける

押し花教室

今日も額を作る予定

 

デザインを考えなければ

ならないのに

身体がだるくて、集中力もない

 

町の文化祭に作品を飾る予定だから

本日は、名誉挽回、見返すチャンスなのに

 

なんだかなぁ、やる気でんわ

デザインのひらめきも降りてこない

 

あでやかな花びら系は好みじゃないから

葉っぱ中心の気が落ち着く感じが良い

 

北欧インテリア雑貨から

デザインを模索する

 

熱気のこもった座敷に置いてある

押した材料を適当に持ち出す

暑い所には長くいられない

 

愛犬が飛び上がれない台所の

テーブルに材料を置いて

 

画用紙の上に配置してみる

 

難しいんだわ

構図とか、バランスとか、

葉の色合いとか、大きさとか

 

涼やかで洒落た風にできない

それにしても暑い

 

押し花の先生に電話する

「教室、冷房きいてますか?」

「きいてるよ、早く来なさいよ」

「・・じゃぁ、ボチボチ行きます」

ーーーーーー

 

 

教室内にはすでに老女生徒が集合し

おのおの作品作りを行っている

みんな厚着、化粧もしている

 

同期に押し花教室に参加したライバル

ゴクミちゃんもうつむいて

何やら熱心に取り掛かっている

 

さっそく、ゴクミを偵察する

 

机に綺麗な押し花が整然と並んでいる

花びらがくすんだり、縮んだりしていない

 

いつの間に、こんなに腕をあげたんだ

 

ゴクミは押し花の背景にピンクの和紙を使い

さらにアクセントとして色綿も使用している

 

茎~花を4本たて

その足下に綺麗な仕上がりの花びらを

敷き詰めている

女らしい印象・・・。

 

私は、白髪染めが間に合わず

髪もまとまらず、だらしない生活が

漂ういでたち

 

持参してきた材料もゴクミに比べると

変色してるし縮んでいるし

ヘナヘナと座席につく

 

ゴクミは押し花教室の先輩にあたる

Mさんから直近に教えてもらい

素材もわけてもらったりしている

たぶんね

 

私みたいに花を盗んだり

押してみなきゃわからないって

 

いい加減な事してるのと

違うのだ

 

花びらが好きなゴクミと

葉が好きな私

 

押し花の先生がゴクミに美術展にださない?

と言っている

ゴクミは謙遜したような返事をしている

 

西川さんが来て、町の文化際にだしてねと

私に言う

ゴクミは美術館で、私は町の文化祭か

 

遅れをとった

 

頭脳明晰だけでいいじゃない

芸術まで持って行かないでよ

私に残された分野に入ってこないで

 

先生に最終的な仕上げ、点検をしてもらう

「先生、私、押し花、メルカリに出展して

稼ぎたいんですけど」

「こんな下手な花だしても売れないわよ」

 

「でも、下手なの好きな愛好家もいると思うけど」

「出しても良いけど、この教室の名前出さないでね」

「わっかりましたー」

先生が手直しでアジサイを沢山盛り込んだ

 

押し花で伸びるためには

先生のお気に入りにならないと

だめだ

 

石田さんが私の作品を見に来て

「最初からこんなのできるのすごいよ」と

 

あんたに褒められても

先生から満点だしてもらわないと

美術展に行けないよ

 

先生から、さらに偉い人を紹介してもらわないと

名を売れないよ

 

ゴクミがタイミング良く

教室の片付け、掃除を始めた

 

お高くとまっていない

そんな様子は全くない

気が利くのだ

 

慌てて私も机を折り畳み

倉庫に入れる

 

ゴクミは教科書もきっちり読んで

花を押しているのだろう

 

元々、進学クラスの子だ

読むのは苦にならないんだ

 

要領が悪い私は、本も見ない

今日のところは負けだ

 

 

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