癌性疼痛、まだ麻薬はつかわないようです。
母ちゃんが膵臓癌と診断されてから、本日で入院17日目
11時に病室に行きました。
目は閉じていますが、時折なにか喋ろうとしています。
口の中が乾燥して、舌がまわらないようです。
「かあちゃん」呼びかけますが反応しません。
点滴は右手の甲に入っています。
そんなところでないと血管がなかったのでしょう。
衰弱している人間の点滴ルートの確保は技術を要します。
担当医である女医さんとは11時に予約をとってあります。
「あのー、先生、今、重症の方のところにいます
20分程、待ってもらえますか?」看護師さんが言いに
来ました。
「重症患者さんいるのなら、別の日にしてもいいです」
「いえいえ、もうちょっとお待ちください」
ベッドサイドの椅子に腰かけ、時々、うわごとを発する母ちゃんに
「わかったよ」「そうなん」「へー」とか適当に返事する。
携帯電話のメモにどんなことを聞くか要点をまとめる。
11時20分、看護師さんに呼ばれ、ナースセンターの隣室に入る。
いつもの紺色の事務服をきた相談員さんは来ない。
担当看護師と女医さんと私。
メモを見せる。
私「状態が知りたいので、こんな事について教えて下さい」
女医「食事・・、もうあまり食べないですね・・
痛み止めも出してるんですけど・・・」
(もうろうとしているのに飲み薬は無理でしょう)
私「おしっこはでてますか?」
女医「・・それなりに・・」
私「痛みはどうですか?」
女医「今、解熱鎮痛剤でなんとか。痛みの訴えが分かりにくいんですが
⑩が最高に痛いとすれば、⑥かそこらへんの痛みでしょうか」
私「⑥、それより痛がれば麻薬使う事はありますか?」
女医「それはその時、その時で診ていきます」
(まだ麻薬使わない気ですね)
私「点滴が入りにくくなってきています、皮下点滴とかに移行しますか?」
女医「そうですね・・・・」
私「熱はありますか?」
女医「微熱くらいですかね。肺癌がありますね」
(肺に転移してきたか!)
私「では週単位の命ってことでしょうか?」
女医「月単位ではないですね・・」
私「分かりました。これからもよろしくお願いします。
毎日来てすみません」
女医「いえいえ、見に来てください。」
私「だいぶ口の中が汚れはじめてきたので、口腔ケアお願いします。」
女医「あれ?、ジェル塗ってるよね」
担当看護師「はい。」
私「口のまわり拭き取るウエットティッシュ今度持ってきます」
3人立ち上がる。
私「痛いと言っているのを見るのより、眠ってくれてた方が良いです。
状態が聞けて良かったです。ありがとうございました。」
口からの食事は摂れないので、今後は栄養失調になります。
点滴は1000mL/日。水分だけなら一か月くらいの余命でしょうか。
肺癌があり、酸素吸入を始めるのもまじかです。
口の中をきれいにしてと言っといたから、シャンプー、爪切りも
きっとするでしょう。(慌ててね)
解せないのは女医さんが痛みどめに麻薬を使おうとしない事
医師に握られた命ですが、麻薬を使わないのなら
策を練りましょう。
緩和医療医としての知識がどれだけなのか、噂を聞いてみます。