メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

町のカメラ屋さん、それで食っていけるんですか

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若い頃はよく写真を撮った。

 

友達と一緒に「はい、チーズ」。

若いから、いろんな事が楽しかった。

若いから、初体験も色々あった。

 

年を取るにつれ、写真を撮るのも映されるのも億劫になった。

旅行も食べ物も、イベントも、だいたい知っている。

 

あまり感動することがなくなっていくのは仕方がない。

 

老けていく自分を、写真で見るのはとても嫌だ。

 

カメラは、充電器を紛失してから使わなくなった。

スマホで充分。

 

愛犬を良く映す。

愛犬は、スマホを向けられると、途端に顔を隠す。

なんでかな?

カメラ目線なんて、無理。

とても可愛い子なのに、画像を見ると顔がぶれていたり

逃げる尻尾しか映っていなかったり。

ナイスショットが撮れない。

 

私は、母ちゃんの具合が悪くなってから

今日が見納めとばかりに、毎回写真を撮った。

老眼だからいちいちメガネかけるのが面倒だったけど。

 

母ちゃんが死んだ時も、病室で撮った。

それからは怒涛ごとく

仮通夜、納棺、通夜、葬儀と儀式に追われた。

 

メガネをかける余裕もなかったが、儀式に訪れたお客様の様子や

仏間の飾りつけ、母ちゃんを撮り続けた。

 

骨上げ、読経が済み、会食中に住職から写真をとの申しでがあった。

(こんな時って、合同写真って撮るものなのかな?)

 

遺族として、采配せねば・・!

3列に別れて食事をしていたお客様、30名に声をかけた。

 

「皆さん、すみません、集合写真撮りたいので協力して下さい」

母ちゃんの実家の方がたが座っているテーブルに

みんなが出向いて一つのかたまりになってくれた。

 

甥が私のスマホで数枚撮ってくれた。

 

 

町のカメラ屋さんは、二軒ある。

一つ目は愛想がいいお爺さん。でもスマホで撮った写真の

プリントアウトができない。

ここは、最初から行かなかった。

 

二つ目は、老舗のカメラ屋さん。

今は、息子さんが後を継いでいる。

 

玄関を開けると、壁がある。

壁の左側に二段の上がり框?がある。

 

廊下が続き,奥にリビングがある様子。

 

上がり框に、鈴の音を鳴らして来客を知らせる小さい鐘が置いてある。

 

普通、戸を開けるとショウウインドウとかありませんか?

中央にご主人が立ってお出迎えするのが基本ではないでしょうか?

店の造りがおかしいと思います。

造りはどうにもならないとして、戸が開くとチャイムが鳴る工夫しては

どうですか?

 

鐘を鳴らすと、中年の女の人が出てきた。

私服で。

 

普通、制服、または業務用エプロンつけませんか?

 

ここは、玄関なのでとても寒い。

「上がってもいいですか?」

「あぁ、どうぞ」

廊下に座る。玄関からの風邪で寒い。

 

廊下にプリントアウトするパソコン様の機械が二台ある。

私はSDカードを女にわたす。

「今、主人でかけてまして・・」

(なら、呼んで下さい、あなた素人ですよね

 

女は慣れた手つきで操作を始める。

ボーと会話もせず、機械を見ている二人の女。

 

一応、プリントできたようだ。

 

帰宅後、出来上がりを見ながら、焼き増し分を付箋でメモル。

ぶれた写真が多いな。(メガネなしだから)

 

でも肝心なのは、全員集合写真。

集まった方がたに、後日、お配りしますと言ったから

 

鮮明で、目線がカメラに向いているものでないといけない。

 

甥は気を利かせて、私がみんなの前で采配しているところから

撮っている。

前面の太った女と、後方の笑顔のみんな。本当に笑って良い顔になっている。

でも、これではみんなの前にいる私が邪魔だ。

 

まともな集合写真2枚。

姉が目を閉じてるのが一枚あり、これはアウト

 

残った一枚、凝視する。

 

おかしい、スマホでは従兄が映っているのに、写真では切れている

 

葬儀委員長の従兄が映っていないと、今後の付き合いが微妙になる。

従兄は村の有力者だ。

(これは、何とかしてもらわないと!)

 

翌日、再度、例の店に出向く。

玄関あけても、誰もいない。

鐘を鳴らす。ご主人がでてきた(勿論、私服)。

 

「あの、焼き増ししたいのがあって。それと集合写真に

一人映っていないんですけど・・スマホには映っているんですけど」

「ああ、これね、カメラがね、違うんですよ、スマホのはね

 

「大事な集合写真なので、なんとか出来ないですか?」

 

「んーん、難しいね・・」

しばらく考えている。

「そうか、あれを使ってみるか・・」

やわらと立ち上がりノートパソコンを持ちだす。

(なんとかしてくれそう)

「できたら、知らせるよ」

私は携帯番号を教えた。

 

二時間程、郵便局やスーパーで用事をした。

電話はかかってこない。

例の店を車で通ったら、ご主人が雪かきをしていた。

 

翌日、例のカメラ屋さんから「できた」と電話があり、出かける。

奥さんが出てきて「奥にどうぞ」と呼ばれた。

ご主人は、どっかでバイトでもしているのか今日も不在だ。

奥さんが「こんな感じで良いかしら?」と試験的な写真を見せる。

 

従兄が映っている。

(良かった)

集合写真20枚注文して帰った。

 

記念写真だから、大きさについては特に言わなかったけど

そこは、プロだよね、画像が鮮明なサイズに合わせてくれるよね。

 

後から思えばうかつだった。

 

できた写真はA4サイズ。

画像あらめ。

(素人考えだけど、小さくしてくれて良かったんだけど、無理に

引き伸ばししなくて良かったんだけど、このサイズでないと

従兄がはいらなかったのかな・・・?

みんなから、これ要らんって、捨てられる可能性あるぞ。)

 

 

 

 

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