二匹は飼えねーな
大ちゃんと散歩していたら、廃屋の軒下に子猫発見。
(捨て猫?)
しばらく、立ち止まり、考えた。
(飼えるか? 大ちゃんだけでも大変なのに・・)
(餌あげないと、死ぬな・・)
子猫は逃げもせずじっとこちらを見ている。
私の車のトランクの中にキャッドフードが入っている。
以前、道の駅で捨て猫を見かけ、次に出会う時があれば飼ってあげようかと思い買ったキャッドフード。
二度めに道の駅に寄った時には捨て猫はいなくなっていた。
生き物を飼うのは大変だ、一生世話しなければならない。
猫はまだ飼ったことないが・・・
(外飼いはできないな、ねずみやヘビもってくるからな・・・・)
迷いながら、子猫においでと手招きしたり、ニャーと声かけたりしていた。
すると、もう一匹でてきた。
(無理、二匹は無理)
後ろ髪をひかれる思いでその場から立ち去った。
今、現在も猫のこと気にかけている。
木が金に変わる
今は亡き父ちゃんが大事に大事に育てた山。
ごめんね、管理できないから、ちゃっちゃっと、木切って
金にかえとる。
→
昔と違って、今は木の需要が減り、値打ちが落ちているって
いっても売ればボーナス分ほどの金が入る。
木材市場から送ってくる明細書の見方がわからないもんで
今日、姉と二人で事務所に行ってきた。
応対してくれた人、親切にいろいろ教えてくれる。
木を売る流れーーーー
① 山から木を切り出す業者さんは、私達が選ぶ。
信頼できる人がいいね、山でなにされているか
わからないからね。
切って良い木と、だめな木とを解る人でないとね。
「やべえ、足まで切った」なんて怪我されても困るしね。
木は4mに裁断され、トラックに積み、市場に出荷する。
ここまでが①段階なんだけど業者さんに支払う料金は40万ちょっと。・
②市が開催される日は県外からも買い手がやってくる。
オークション的な感じで値が決まるらしい。
木は乾燥していないとダメ。また、太すぎても、細すぎてもダメ。
腐っているのももちろんダメ。
売れ残るとチップなんかにして処理されるらしい。
②の段階のお世話をしてくれる木材センターへの支払い金は 10万ちょっと。
③我が家へ、売り上げが振り込まれる。
高い値がつく良い木でないと、お金にならない。
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父ちゃん、ありがとね、良い木に育ててくれて。
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事務所をでた私達は晴れ晴れとした感じでランチした。
ここは、蔵をリメークしたお店。
解る人には解る建造物。
布を裂いて作るタペストリー。
好きなんだな、こういう雰囲気。
姉に「サンドイッチマン」面白いからYoutubeで見るよう話しけど
あの人、見ないな、きっと。
お笑いわからん人やから。
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帰宅して大の散歩に行く。
今日も柿を盗む予定だったが、あるじが居た。
あるじは最近、母親の葬式をあげた人だったので(家もちかじかあげるかもしれないから準備しよう)挨拶してお話をしていた。
話題を柿にすると、袋に入れてくれて「散歩の時、取っていっていいよ」とまで言ってくれた。
(すみません、前から盗ってたよ)
柿は買いません。盗むんです。
犬の散歩をしていて思うのは、田舎に住んでいて良かったなって事。
空気が澄んでいて、夜の星が綺麗だ。
月光があれば電気をつけることもないくらい。
青い海には小さな船がトロトロ進んで漁をしている。
最近ではイルカを見かけるようになった。
浜に降り、岩の下に手をあてると、ここらでいうシタダミが取れる。
シタダミはゆがいて、殻から身を取り出して食べると美味い。
酢味噌であえると酒のつまみになる。
珍味だ。
アワビは高級品だから取るには「権利」「掟」があるらしく勝手にもぐって取ったら怒られる。
私の村は過疎化がすすみ、外で遊ぶ子供は見なくなった。
年寄り達も昔ほど行き来をしなくなっている。
行き来していた相棒が寝たきりだったり、この世にいないからだ。
また、無神経に顔をだすと嫌われる。
みんな、それぞれに用事や、思いがあり、他人に干渉されたくない時代だ。
鍵をかけ、インターホンを設置し、テレビを眺め過ごしている。
都会ならバス、電車で老人でも気軽に移動でき、お楽しみをもつことができるが、私の村では自家用車がないと生活できない。
田んぼや畑を継ぐ若者はいない。一定の現金収入を得るため、実家を離れ
会社勤めしている。
村は静かになった。
村おこしし活気づく何かが必要だ。
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そして今は秋。
草花が生き生きと伸びをしている。
感動する。
黄色い花、赤い花、白い花。
坂を登れば、黄色い柿。
えー!柿!?
誰も見ていない。
山道には私と犬だけ。
手を伸ばせば簡単に触れる。→もぎとる→ポケットにいれる。
さらに歩を進めると、あるある、いっぱいある、柿。
たくさんは盗らない。
袋ないし。(って駄目でしょう、黙って取るなんて・・💦)
歩きながら柿を食べる。
甘い。美味い。
洗いもせず、皮のままで。
大丈夫。私、胃腸強いんで。
その後、私の散歩の目的は柿を盗るためとなった。
窓から誰かが覗いているかも・・・
そんな時は笑顔を浮かべ、顔を傾け、言うのよ、「頂戴」って。
続:走る男の謎を80%解いた
午後3時過ぎ、町の美容院に向かって車を走らせていた。
見つけた!
走る男!
前方のトンネル近くを走っている。
トンネルは車用と歩行用の二つがある。
私は車用のトンネルを過ぎた道沿いの広場に車を止めた。
歩行用のトンネルからでてくる男を待ち伏せた。
「怪しいものではありませんが、ちょっと聞きたいことがあるんです」と話しかけた。
男は足踏みしながら私を見る。
「あのーー時々見るんですがどうして走っているんですか」と直球で聞く。
男は笑顔を見せ「血糖が高いんです」
「あのーーどのくらい走っているんですか?7月から見かけるようになったんですが」と直球で聞く。
「自分、隣町に家あるんですけど、40になってから太って、だいたい30キロくらい
走ってます」男は笑顔で返事してくれるが、足踏みは止めない。
「30キロ! 」私は驚きの声をあげた。
そう言われると、確かにぽっちゃり体形がしぼられている。
「あつい時も走ってましたよね、すごいですね」
男は良い人らしく微笑んでいる。
「じゃ、車に気を付けて、ありがとうございました」私はお礼を言って
走りさる男の姿を見送った。
男の仕事はわからない。
男の生活背景はわからない。
でも、走る理由と体に気をつけていること、悪い人ではないことが
解り、私の気がかりは減った。
血糖は相当高かったかもしれない、なにせ30キロ走りこんでいたんだから。
今は、標準体重になっている体形だった。
皮下脂肪どれだけかな。
血糖値いくつかな。
彼の検査データーが見たい。
肥満体のぐうたらな私よりきっといい数字かもしれない。
そのうち私も走る女になるかもしれない。
彼に検査データーが見たい。
相思相愛
愛犬だいと私はいつも一緒にいる。
寝室のソファで寝る私の枕の横でだ
いも寝ている。
タオル地の枕カバーは気持ちがいい。
だいも時々、頭をのせている。
朝、まだねぼけているだいを抱く。
ブラッシングをする。
気が付いただいは腕から飛び出す。
ふせの姿勢でしきりにお尻を振っている。
(逃げていかないからブラッシング好きなのかな。)
だいを引きづり戻し、抱き、反対側をブラッシングする。
しばらくされるままになっているが、強い力で腕から飛んでいく。
ベッドの上に乗り、じっと私を見ている。
ブラッシングの成果は、うずら卵ほど。昨日は卵一個分だった。
茶の間に行くと、カチカチと爪音をたてだいもついてくる。
パンを食べ、アイスコーヒーを飲む。
だいがテーブルの上に座っている。
降ろすと、またテーブルに上がってくる。
食事後、茶の間のソファーに寝転ぶ。
だいが背中に乗ったり、肩に乗ったり、頭に腰かけてして
居心地のいい部位を探している。
別のソファーには乗らない。
私の体に密着している。
今日は車の往来が少ないので、だいは玄関に飛んでいき、吠えることもない。
私がトイレに行こうとすると、「警備します」かのように横にならんで
歩く。
茶の間のソファーにまた横になると、だいの顔よりも大きい人形をくわえてきてポンとソファーに置く。「遊べ」のサインだ。
投げてやると、ガウガウと鼻息荒くして、また人形を持ってく来る。
つかもうとすると、とられまいとして人形をふりまわす。
(いらんよ、そんなもん)
人形を持ち上げると、だいまで持ち上がってくる。
左右に人形をふると、だいも左右に動く。
夕方の買い出しに町まで車で行く。
帰ると玄関でだいが待っている。
「なにこうてきたん」って感じで台所についてくる。
蒟蒻を切り目をいれ、焼肉のたれに漬け込む。その間に豚肉を塩コショウする。
じゃがいもは、皮をきれいに洗いチンし、油で揚げる。
豚肉はとんかつにする。
玉ねぎ、ゴボウ、ニンジンをかき揚げにする。
隣にあらかじフライパンを置き、そこでかき揚げの油をきる。
フライパンにはエノキを小指くらいの大きさにしたものを焦がし焼きする。
蒟蒻は汁の中ににんにくを入れフライパンで焦がし焼きして、焼きえのきの上に置く。
自分でいうのもおこがましいが、私は料理の手際が良く、料理が済む頃には台所拭きの掃除は終わっている。
だいは私が動くたびについてくる。
椅子に上がって肉を食べれないよう私は警戒している。
夕方、だいの散歩に行く。一軒目の家の石に排尿、二軒目のオジサンを吠え、道路を渡った家の前の防火水で排尿、4軒目の庭先の葉っぱに排尿といつもの行動をとる。
本日は駅まで行き、そこから山道に入り、一時間の散歩をした。
途中、手の届く位置に柿がなっていたので食べてみると甘かった。引き返し4個勝手に頂戴した。
いちじくもなっていたが高くて取れなかった。(高枝切狭持ち歩くと、さすがに村の人に変に思われるよね、どうどうと頂戴って言ってみよう)
田舎の緑、畑、果物、黄金色のたんぼ、堪能して帰宅。
だいも疲れたかテーブルの上でうつらうつらしている。
その隙にブラッシングする。
夕方、家人が帰宅し、夕食をとりだすと、だいは台所でおすわりして
落ちてくるものを食べる。
私は便秘のために飲んだ下剤が夕方から効きだしたため、数回トイレ通いしたが、そのたび、だいも付き合っていた。
夜中に目が覚めた私、こっそりと茶の間でブログしているが、隣にはだいが眠っている。