メタボンの行きあたりばったり

昨年定年退職しましたメタボンです。毒を吐きます。

母ちゃんの一周忌が終わって

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母ちゃんの一周忌を12月初旬に行った

 

でっかい花を叔母さんが持って来てくれ

場が華やかになった

 

叔母さんが言うには

母ちゃんは花好きだったと

 

初めて聞いたワ

生前、母ちゃんが花を愛でる所、私は見たことがない

 

私の知っている母ちゃんとは

田畑、山仕事が好きで、家事は嫌い

 

勝気で思った事を口にする

だから亡父との喧嘩が絶えず

 

私達子供に亡父の悪口を言って聞かせた

一種の洗脳だ

 

私は悪口を言う母ちゃんをも嫌いになった

 

亡父だけでなく、私も、見劣りする外見や

頭の悪さを母ちゃんにかわかわれた

 

私も強情だから両親とは打ち解けないままだった

 

気随て修正しようかと思ったが何だか照れくさく

両親との溝は一向に埋まる事はなかった

 

ーーー

 

晩年、母ちゃんが脳梗塞後遺症から

認知症になって初めて母ちゃんと

向き合えるようになった

 

母ちゃんは可愛らしい子供に変身した

 

悪口は言わなくなった

からかうことをしなくなった

追い詰める言葉を発しなくなった

 

ベッドから降りる事は出来なかったが

手足を動かす事はできた

 

オーバーテーブルに好物の煮魚を置いておくと

皿を身に寄せ、箸を使い、魚を器用に食べる

 

「あれっ?、自分で食べれるの?」

声かけると、母ちゃんが慌てて皿をテーブルに戻す

 

私が魚の身をとり口に運ぶのを母ちゃんは待つ

「うまい」と嬉しそうに食べる

 

一人で食べれそうだけど、骨が喉にひっかかるのが

心配なので私は介助する

 

軽い嚥下障害があるため、食事はミキサー食と

施設から指示されていたけど

母ちゃんはそんな形態を嫌う

 

ゲロみたいな食事美味いと思う人いますか?

 

脳梗塞後介護5になり、以来、施設暮らしの

母ちゃん

 

外泊してきた時だけでも

好きなモノを食べさせたい

 

立場は逆転した

私が母親になり、母ちゃんは子供になった

 

テーブルにエンドウが入ったザルを置くと

喜々としてさやむきをする

 

私がまだ現役で働いていた頃だったので

母ちゃんの外泊のための3連休をとるために

かなりハードなスケジュールになった

いつも時間に追われ疲労困憊だった

 

母ちゃんが愛しいから

定年退職した時は

やれやれやっと母ちゃんをじっくりと

看る事ができると思った

 

まさかその年末に膵臓癌で死ぬとは思わなかった

あと一年、母子ごっこがしたかったな

 

人は二度死ぬと聞いた事がある

一度は肉体の死

二度めはその人のことを覚えている人がいなくなった時

 

一周忌が終わり、ホッと一息ついているけど

母ちゃんの記憶は私から

消える事はない

 

茶に間のソファに座りながら

時に幻を願う

亡父、亡母がいたら、どんな話をしようかなって

 

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